公演イベントレポート

『実り祈り命のまつり』(大分県中津市)

公演実施日2022年10月28日(金)
公演タイトル文化の灯を 平和の祈りを『実り祈り命のまつり』
公演場所中津体育センター体育館(大分県中津市)

TEXT:如水こども園 副園長 土田花子

2022年10月に大分県中津市の如水こども園主催で地域に広く呼びかけ『実り祈り命のまつり』公演がおこなわれました。「この作品はぜひ体育館で!」と中津体育センターを会場に、子どもたちの「荒馬踊り」で開幕!という舞台と客席が一体となったあたたかい公演となりました。

 如水こども園では、子どもたちに良い文化に出会わせたいと、五年に一度、保護者会主催で鑑賞会を開いています。今回の公演は、コロナ禍で二年延期となり七年ぶりの鑑賞会となりました。「今年度は開催する!」と決めた年に、宮河さんより子どもたちと何か一緒にできることがあればとご提案いただき、公演の前座として荒馬踊りに初挑戦することになりました。一回目の練習から子どもたちは「ラッセーラー!」のかけ声やのぶくんが大好きになり、その楽しそうな姿にとても驚きました。


 この楽しさをみんなで分かち合いたいと、運動会の演目にも取り入れることで、子どもと保育者、そして四十名以上の保護者の方とお囃子と踊りに挑戦することになりました。中には、祖父の参加により三世代参加の家庭もありました。運動会本番では大人も真剣になることで、こどもたちとともに今を楽しむことができました。『ともに』ということがこんなにも楽しいのかと驚き、今まで以上に保護者同士の距離も縮まったように感じます。


 公演当日に向けては、職員で法被も作りました。お母さんが考えたオリジナルの紋も入り、素敵なでき上がりでした。本番では座員の方のお囃子と大好きなノブ君の励ましと、素敵な衣装が子どもたちの気持ちを盛り上げました。どの子も真剣に踊りを楽しんでおり、大げさなようですが「一人一人の命が輝いている」そんな感動をもらいました。荒馬座公演を観た保護者の方の多くから「本物ってこういうことを言うのですね。」というご意見もいただきました。
今思えば、延期となった二年間は今年を迎えるための準備期間だったのではと、思えるような大きな満足感があります。


 あの日から、園内でも家庭でも「ラッセーラー!」や「どっこいしょ!」の声が聞こえてきます。如水に芽生えたこの大事な文化の芽を、荒馬座さんへの憧れととともに、これから大事に育てていきたいと思います。

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